![]() |
| 2002-10-24 |
| 不良債権が膨らんだ歴史を再認識するならば、これ以上は先送れない |
竹中バッシングの中、私の訴えたいことが伝わっていない部分が あるような、メールを多数頂いているので、ここで記す。 結論から言えば私は銀行国有化に賛成である。今やらずして何時 やるのか?いい加減にせいっ(-_-メ)が本音。そして、竹中・木村 両氏に疑問があるとすれば、国有化の後の処理方法である。外資 に売却するならば、国賊。守るならば国士という評価。10.8のコ ラムはそんな意味で記したつもりだった言葉が足りなかったよう だ。 是非心にとめて頂きたい事実がある。公的資金投入を一番先に叫 んだのは、実は92年宮沢首相である。軽井沢の別荘での発言だ が、この時投入していれば20兆円で処理は済んでいた。しかし、 大蔵官僚・日経連・経団連(すべて旧となったが・・・これも責任 逃れ???)から強硬な反発があった。問題なのは、一国の首相が金 融当局、銀行経営者、世論の反対に抗し切れない政治システム。 95年にもコスモ信組、木津信組・兵庫銀行の破綻があった。この 頃経済成長率は3%もあったにもかかわらず、武村大蔵大臣が必 要ないと判断し投入せず。この時投入していれば、30兆円で済 んだのだ。 そして、97年コール市場でデフォルトが発生。一連の三洋証 券、拓銀、山一の破綻へと続き、いい加減日本発の世界恐慌はま ずいというので、ようやく政府は腰を上げ、98年10月に60 兆円が投入された。所謂これ、「失われた十年」と言う。(因みに この言葉は98年8月11日付中国新聞「広場」の中で吉田芳信 氏が日本で最初に使い始めた言葉である。それ以前にこの言葉は 世間には登場していない)。そして、99年3月に7兆5000億 円の資本注入を受けたにもかかわらず、当時の銀行経営者は誰一 人責任を取っていないのである。 今日の経済はこうした物事の先送りの上に成り立っており、極論 を言えば、誰が陣頭指揮を執ろうが、這い上がれない状態になっ ているのである。政治家でない民間人の竹中・木村両氏に責任を かぶせ、柳沢氏など政治家は安全なところに逃げているというの が今回の「内閣改造の真髄」だと私は理解している。 この部分では私は両氏のハードランニング構想を条件付で支持し たい。12年間も先送りをしたのだ。もう限界である。何処かで膿 を出すべきだ。青木参議院議員の「あんたらが責任を取るんだな っ」!?!?!?はぁーーー?!?!?!?公的資金を何度も見送った側が言え ることではないはずだ。本当に責任を取らなければならないの は、90年から99年にかけての官僚、経営者たちであり、政治家で ある。現職経営者ではない。ここを見失ってはならないのであ る。 そして、両氏を支持する私の条件とは第二の新生銀行を絶対に作 ってはならないという点である。さてさて、彼等がどちら側の人 間なのかは私には判断しかねる。 私は2000.8.18に、「新生銀行から目を離すな」というコラムを書 いた。今から2年以上も前のことである。 ――――――――――――――― 破綻した第百生命の営業権はカナダ・マニュライフに取って代わ った。しかし、凍結された契約そのものは第百生命に残り、その 処分を待っている。一昨日の日経にその契約買収にAIGグループ、 GEキャピタル(東邦生命を買収)、そして、新生銀行が名乗りを上 げている。 さて、新生銀行は旧日本長期信用銀行である。破綻直前、ワリチ ョー解約に殺到した取り付け騒ぎはマスコミでもあまり報道され ていない。一人が、10億、20億の解約に殺到するため、4兆円にも 上る公的資金援助を得ていた。公的資金を受け国民に借金を返す まもなく、買収り名乗りを上げるなどと言う非常識を平気でやっ てのける。破綻した民営銀行を国営とする前代未聞の処分を行っ てしまった金融再生委員会だが、その後が更に問題である。 リップルウッド・ホールディングというアメリカの投資ファンド に転売され、新生銀行として再生することになった。このリップ ルウッド・ホールディングの手に渉ったことで、日本は事実上こ の金融戦争の敗北を認識しなければならない。新生銀行の代表は 八城政基氏。いわずと知れたもとシティバンクの日本代表。そし て、もとエクソン(エッソ)の日本現地法人代表である。日本人の 顔をしたロックフェラーの雇われ人だ。そして、新生銀行の最高 顧問になった人物こそ、ポールボルカーである。FRB議長をグリー ンスパンに譲り、日米欧三極会議議長となった。リップルウッド から新生銀行への譲渡契約書には不可解な点が多い。詳細はいず れとして、新生銀行とは恐ろしい銀行である。 ※浅尾慶一郎・小林俊夫両参議院議員が、国会でこの問題 に勇猛果敢に喰らいついている。 ――――――――――――――――――――――― そして、2002.4.18に以下の記事に接した。 ――――――――――――――――――――――― 新生銀行、2001年度最終利益600億円に 新生銀行は15日、2001年度の最終利益が昨年8月の経営健全化計 画を約6割上回る 600億円になったもようだと発表した。住宅ロ ーンの証券化など投資銀行業務が好調なためで、大手銀行グルー プがすべて赤字に転落するなかで対照的な決算になった。 新生銀行は昨年8月に見直した健全化計画で、2001年度の最終利 益を378億円と見込んでいた。しかし、昨年12月に発表した2001年 度中間期決算で最終利益は302億円にのぼった。下期も同様の利益 水準を確保できるメドがついたため、年度の最終利益見込みを上 方修正した。 本業のもうけを示す実質業務純益も、健全化計画を約100億円上回 る570億円となる見通し。金利収入と投資信託販売などの非金利収 入が順調に伸びているうえ、証券化などの投資銀行業務の収入が 通期で200億円程度になる見通しで業績改善を支えている。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 金融敗戦を認めると言うことが今最も大切なことではなかろう か。「もはや戦後」なのである。 今月のフォーブス2002.12号 をご一読あれ。「新生銀行をいまさら騒いで、いったい何してん ねんっ!!!!!!マスコミは遅すぎる!!!!!!!!」と言いたいところ だ。これが現実なのである。 |