2002-12-22
国民主権を霞ヶ関から取り戻す

国民主権を取り戻せとは言うものの、官僚主権が具体的にどのような構
造で国民主権を侵害しているのであろうか。意外とこういった議論は十
分になされていないし、大雑把に雰囲気だけは解るのだが、具体的に顕
在化していない。

それもその筈、どうやら大臣経験者にしかその実態を体で感ずることは
できないことのようだ。

民主党は菅直人代表を中心に、政権奪取に賭ける。民主党は官僚主導の
いかなる部分を問題視し、いかなる手段で、これに立ち向かい、何を改
革しようとしているのか。予定候補者として、民主党のPRも含め、私が
何故民主党に価値観を見出しているのかをご理解いただきたい。

はじめに、閣議とは何かを考えたい。
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合議体としての内閣の会議が閣議である。閣議は内閣総理大臣が主宰
し、全員一致によって決定、了解、報告がなされ、内閣は閣議によって
その職権を行う。このうち閣議決定は法律に閣議を経るべき定めのある
事項についてなされるが、事項のふりわけは事務慣例に従い、決定と了
解には実質的な効力に大差はない。閣議は秘密会である。閣議には毎週
二回(火曜と金曜)の定例閣議、臨時に開かれる臨時閣議、および、会
議を開かずに各閣僚の間を回って賛否と署名を求める持回り閣議とがあ
る。国の行政の最高意思決定機関とはいえ、実質的には前日に開かれる
事務次官会議の追認という性格が強く、単なるサイン会となっていると
の批判もある。
※ 現代用語の基礎知識2001年版 (c)2001 株式会社自由国民社
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閣議での決定は実は総て前日の事務次官会議の決定セレモニーで、実質
はどの大臣もその責任を負わないのが実態なのである。そして、記述に
ある事務次官会議も全員一致が原則で、お互いの既得権には、なんら触
れることもなく進められる。省益重視の政策が結果として、どんな失政
につながろうとも責任を取る次官は一人もいないという無責任な会議で
もある。

この事務次官会議を主宰しているのは、事務の官房副長官。現在の内閣
は、古川貞次郎氏。村山内閣の途中から今日まで変わっていない。政権
の枠組みが変わっているのに、官僚機構のトップとして最長の在職記録
を更新している。官房副長官が陰の総理と言われる所以である。閣議の
原案を作るところは全く変わっていない。だから、首相が変わったとこ
ろで政策が変わるということはないのだ。どうりで、あらゆる事が省益
のための政策になるはずである。

そして、事務次官会議は憲法のどこを探しても書かれていない。明治憲
法制定時からの慣習なのである。事務次官会議を通さず閣議に提案する
案件が過去にあったのかと聞くと、衆議院の解散だというそうだ。事務
次官会議の法的根拠を訊くと慣習ですと答え。前例、慣習の方が優先す
る組織とは果たして法治国家の中枢組織として正しい在り方なのだろう
か。

だから、首相が小泉でも石原でも改革場不可能、無駄である。何故な
ら、首相が自分で指名できる大臣以外のスタッフは、政務次官秘書一
人。全部で5人いる秘書のうち残りの4人は、財務、外務、経済産業、警
察から送り込まれてくる。彼らは将来事務次官になるであろう優秀な人
材なのだが、優秀なアシスタントであると動じに、優秀なスパイなので
ある。つまり、首相が各省庁の省益に反することをしないかどうか目を
光らせ、妨害するのが彼等の仕事である。首相になったとたんに、国民
が選んでいない官僚組織に権力を内側から絡め取られてしまう組織図が
出来上がっている。

また、一人一人の大臣は大臣になったとたんに、3日間完了からレクチ
ャーを受け、洗脳され、官僚に頼らないと何もできないということを納
得させられる。行政に指示指導をするのは内閣の筈なのに、行政がお膳
立てをしてしまっている。政治家の情けなさも甚だしい。行政権は内閣
に属すると憲法65条に記されてある。しかし、その内閣が官僚のお膳立
てに乗せられ、閣議というサイン会が毎週二回やってくる。これをし
て、民主党は「国民主権ではなく、官僚主権」であるとしているのだ。



さて、民主党が目指す、新しく構築する必要のあるシステムとは。上述
した内閣や首相を取り巻く、環境を正しい権力構造を確立する必要があ
る。内閣と首相の直接の秘書官に、政治家および民間を理解した政治家
を配置する必要がある。この場合民間人ではいけない。民間人は選挙を
通して国民から選ばれたわけではないから、政治的なパワーに欠ける。

だいたい、13省庁、鑑定、特命大臣などで、17の大臣ポストがある。そ
の大臣一人一人の周辺に副大臣や、政務次官を5人くらい配置する。6×
17=100人くらいになる。改革に官僚の凄まじい抵抗が予想される。
だから、かなりの政策立案能力と、実行力を持つ100名の国会議員が必
要なのだ。そして、日本の一番コアな部分にメスを入れていく。

最終的に野党第一党を作って選挙に勝ち、政権をとる。そして、100人
の体制で霞ヶ関に乗り込み、日本の権力構造を国民の側に奪い戻す。国
民主権に基づいた政権を作る。つまり、明治以来続いてきた慣習をぶち
壊せばよい話なのである。官僚たるもの、前例、慣習を無視する生き物
ではないので、我々がぶち壊す。小泉さんがぶち壊すとは言ったもの
の、一人では何もできないし、敵は自民党にも多い。孤軍奮闘には限界
がある。官僚主導の自民党内で、石原東京都知事も、通産大臣経験時
に、一人では限界があると思い、中央政界を去ったわけである。田中真
紀子にいたっては、喧嘩をして終わり、逆手に取られて、議員辞職であ
る。

民主党には様々な経歴の議員、候補者が沢山いる。以前は官僚の側にい
たが、その組織のあり方に限界を感じ、正しい行政を構築するために
「脱藩」。かく言う私も民間組織の限界に、外から変えてやろうという
発想があったことは事実である。「優秀な官僚とは省益を確保拡大する
ことができる人」では、あまりにも悲しい。優秀な人材こそ脱藩して、
我々の側に来て、一緒に戦って欲しいし、政策立案に力を貸して欲し
い。外資、外資といえども、外資で働いている彼等のほとんどは優秀な
都銀出身者であったりするのと同じことかもしれない。。

霞ヶ関も必ず変わるはずであり、変わらなければこの国に明日はない。

これが菅代表の戦略であり、民主党の基本方針である。民主党が何を敵
にし、何を変えて行きたいのか。政権奪取をして何をするつもりなのか
がご理解いただけたらと思っている。同時に、私、長尾たかしはその軍
団に加わるべく、政治活動をしているという次第である。この国の仕組
みは政策がどうのこうのを意見討論をする以前に問題がある。だから、
私は民主党で戦うのである。

右だ左だは土俵が整ってから議論する。今は最も病んでいる部分を改革
する必要があるのだ。