2002-12-28
キャリア組みのご都合主義をこれ以上許すなっ

KSD事件を巡り厳重注意処分を受けた旧労働省の伊藤庄平事務
次官が労働福祉事業団に天下った。

今年8月までの1年間に中央省庁を退職した公務員のうち、財団
や社団など公益法人に461人、特殊法人へも67人が天下って
いる。これら団体のあり方が問題視されている中で、まぁ、堂々
としたものである。

厳重処分を受けた人間が天下れるほど、幸せな環境。国家公務員
法では、懲戒処分を受けたもの意外は降格すらない、これが実態
である。

天下りの弊害は目に余る。官庁がOBを民間企業に天下らせるこ
とによって構造的な官民癒着を生むのだ。

天下り先が特殊法人の場合は、状況が変わり不要となっても存続
させ、税金の無駄遣いを続け、ポストが不足すれば、監督権をカ
サに管理されている側の企業に無理やり出資させてまで、確保す
る。新設すればよいのである。

いつぞや、局長以上の高級官僚の関連企業への天下りの二年間全
面禁止や、事務次官の定年延長などが提案されたが、提案された
だけ。外務省にいたっては、相変わらず、退職後の元官僚が大使
に就任している。そうそう、ペルー日本大使公邸人質事件で有名
な外務省元特命全権大使の青木盛久氏は国際協力事業団参与にな
ったそうだ。

天下りが構造化している最大の原因は、「キャリア組」にだけ適
用されている「早期退職システム」という人事慣行である。

また、キャリア組は、本省庁課長級まではほぼ全員がほぼ同時に
昇進する。しかしそれ以降は、甘くはない。誰もが就寝すれば、
ピラミッド構造が崩れる。競争に後れを取った官僚は、早ければ
四十代半ばから退官を余儀なくされて次第に間引かれる。そこ
で、官庁組織のピラミッド型構造を維持するためだ。半面、中央
省庁はキャリア組に関しては「脱落者を出さない」ことを人事管
理の基本としている。これが天下りである。

このような官僚の天下り確保そのものが省益と呼ばれるもの。省
益のために霞ヶ関はあらゆる手段を優秀な頭脳を使って構築し、
政治家、永田町を操作し我が物顔で、生き残っているのである。