2004-02-16
実態的な武器使用を阻むもの

私は終始一貫自衛隊のイラク派遣に反対してきた。しかし、派遣
されるという現実がある。この現実は避けられない。

イラクへ派遣されるのは、安全で暖房の効いた部屋に居る方々で
はなく、生身の自衛隊員。憲法論議、とりわけ憲法九条の議論で
批判に晒されることが怖くて腰が引けている政治家たち。結局、
与党はこじつけ、野党は核心に触れず、自衛隊員の周辺環境を整
備する努力もなく現状を迎えてしまった。

日本政府は軍事的合理性を無視して、政治的判断をゴリ押しで優
先させた。憲法では自衛隊の海外武力行使を禁じている。したが
って、隊員が自然権として持っている正当防衛たる武器使用権限
だけを認めている。しかし、これはおかしい。そもそも自衛隊と
は絶対的な上官の命令で動く組織である。にもかかわらず、命に
かかわる武器使用については、刑法の枠組みで処理されている。
こんな重要なことを、個人裁量で行えと言われた自衛隊員の心中
を考えるといたたまれなくなる。また、もって行く武器を公表し
ている軍隊がどこに存在するものかっ。

自衛隊員にも人権があるはずである。

実態的議論が最優先されるのが国防というものであるはずだ。そ
こには、憲法論議などの観念的議論は入り込むことはできないは
ず。何故そこまで言い切れるのかというと、平和的な話し合いで
若い解決できない相手、つまりテロ組織が21世紀に登場してし
まい、戦争そのものが変わってしまったからである。

その部分を、批判されようが真っ向から議論すべきは政治家の責
任であると思っている。