2004-08-04
加古川7人刺殺事件は未然に防げたか

加古川の7人刺殺事件。確かに当初の説明に修正があったにせよ、
警察に事件の責任を負わせる様な風潮は如
何なものか。

私の実家の周辺にも以前「危険な人」がいた。私の実家を新築し
た直後、「ここは、俺の家だっ」と夜中から明け方にかけて呼び
鈴を鳴らす。表札を勝手にはずして持っていく。短気な私は
「彼」の家に乗り込み、取り返したところ、逆に110番通報されて
しまった。

危険を感じたのは、早朝押しかけてきて、ポケットに刃物らしき
ものを隠し持っているような素振りを見せたとき。母親は顔面蒼
白。咄嗟に私は彼に蹴りを入れたら、玄関から道路に落ちて、
「覚えてろよっ」と、言ったかはわからないが、そんな表情をし
て帰っていった。

そういうわけで何度か、警察に足を運んだ。結果、どうにもなら
なかった。迷惑な人というだけで、事件を起こしてはいないから
だ。「重点的にパトロールします」とのこと。

我が家の駐車場に自分の車を勝手に止めたままにしたこともあっ
た。「この車をレッカーで移動させることはできないのか」と聞
くと、「ここは長尾家の駐車場であり、道路ではないので違法駐
車ではないから無理だ」という。法律上どうしようもないのだ。

「人の土地を自分の土地だと言い張る精神状況はおかしい。強制
的に隔離できないのか。」
「いえ、彼にも人権がありますから、、、」
「じゃぁ、我が家の人権は、、」
「・・・・」

要は法律ではどうにもならないらしい。

「いろいろ雁字搦めで警察も大変ですねぇ」
「えぇ、まぁ、本当にすみません。こうして監視しているしかで
きないんですよ」

そうしていると、「彼」が何事もなかったかのように、やってき
て、「ここは俺の駐車場だっ」と主張して、何時間も居座り続け
る。警察はそんな「彼」に説得を続けている。彼が車を移動した
のは明け方だった。眠い目をこすりながら出勤したことを覚えて
いる。

私はかなり警察に同情した。

その後「彼」は別の場所で少々の事件を起こし、結果、病院に送
られた。後で聞いたことだが、たまたま実の弟が田舎から出てき
て身元引受人になってくれたので、保健所経由で入院ということ
になったそうだ。ということは、身元引受人がいなければ、野放
しの可能性もあったということ。

1年半に亘る一連の騒動で、警察の方と何時間話したかわからな
い。彼らは「法律の範囲内」で、実に良くやってくれたと思う。
ただ、我が家の場合、たまたま少々の事件で済んだわけで、これ
が今回のような刺殺事件でも起こした場合、「未然に防げなかっ
たのか」という指摘にもなりかねなかった。また「彼」は精神異
常者だったので、裁かれなかった可能性もある。被害者の気持ち
になって考えるとゾッとする。

どんな事件でも、未然には防げなかったから起きたわけで、さ
て、その責任はというと、加害者にあるはず。加害者の問題、加
害者の人格の問題、加害者の精神状態の問題。これらがすべての
出発点であるはずだが、係る事件が起こると、加害者以外に犯人
を捜していく風潮に疑問を抱くのは私だけではないと思う。