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| 2006-05-11 |
| 格差社会を生み出したもの・・・1 |
過去、何度か「格差社会」について記した。勿論、格差は ないほうが良い。しかし、多くの「どうしようもない格 差」は受け入れるべきものであり、「宿命」と考えろとい う主旨を記した。 しかし、もう少しジタバタしたい。私は決して格差社会を 肯定するものではない。今日はその原因について考える。 「勝ち組」「負け組み」という二極化。先日、自称「負け 組み」の方々と懇談する機会があった。皆、倒産を経験し た製造業の元社長さん達。 「中国製品におされて仕事を取り返せない」 「わが社はどこででもできる技術しかもっていなかったか らなぁ」 「アメリカに余裕があっころは良かった」 「中国は優良市場ではあるが、生産者側としては脅威」 「インターネットが出て来てから仕事の内容が変わった」 「これ以上の価格競争はできない」 「昔は何とかなったんだけどなぁ」 意見を聞くと大まかにはこれらに分類される。 2003-03-05に、日本製品の 強みとは何だったのか を記した。 ----- これほどにまであらゆる企業において、モラルが欠如して いる、信用不安の中で、そもそも、このゼロ金利といった 前代未聞の金融環境にありながら大企業の経営不振、不良 債権化したのは、サービスや、品質に完全に問題があるか らであり、本来市場から淘汰されなければならないのに 「ゾンビ企業」として、生き残っているこの不公平な状況 が続く限り、その品質が格段に向上するとは考えにくい。 だから、各企業は市場に対して値段を安く仕掛けてくるの である。品質向上といった本来の戦い方をせず、目先の利 益だけが目標で、モラルハザードが起きようとも、より安 く安く商品の過剰供給する。品質がよくないのだから、売 れるわけがない、だから、また安くする。売れない、安く する、、、、、、、、、、、デフレ。 加えて、労働力を国外に求め、異常に安い価格の商品が流 れ込み、対抗するべく、更なる「価格競争」ばかりが、日 本中を支配していることが原因だと思っている。 そもそも日本製品の強みとは何だったのか。まず、品質の 良さ。次に、故障しない。そして、納期を守る点にあった と思う。すべてを満たさない中国製品にかき混ぜられてい る場合ではない。価格が高くとも良いものは売れるという 信念の元、商品開発に邁進して欲しいと思う。 ----- 改めて振り返ると、「格差の原因」は、この辺りにあると 思う。民主党は対立軸を生み出そうと、小泉改革の弊害と しているが、チョッとへそ曲がりな分析をしようと思う。 師匠である大前研一氏が記した「新・資本論」の中に繰り 返し出てくる言葉に、「ボーダレス経済の空間」「サイバ ー経済の空間」という言葉がある。日本が陥った罠の種類 の一部である。特に労働力日本企業の多くは、労働力の安 い海外に依存し、労働の空洞化を起こしてしまった。労働 力の流出である。場合によっては、技術すら流出してしま っている。同時に、安ければ物は売れるというメイドイン ジャパンのプライドを捨てた企業展開が、日本の技術大国 としての競争力をますます低下させてしまっている。そし て、インターネットという労働力を限りなくゼロに近づけ るツールが、「サイバー経済の空間」となって、拍車をか ける。負け組みとは、この構図では、戦えない者達、はみ 出してしまったものたちと理解できる。「格差社会の原 因」は「実態経済のボーダレス化とサイバー経済の到来」 であると私は考えている。 「実態経済のボーダレス化とサイバー経済」の到来を予測 できなかったのだ。日本はこれらを一刻も早く予測し、そ れに対応すべきだった。そして、真っ先にこの直撃を受け たのは、金融機関であったのだ。 ただ、不幸にも世界第二位の経済大国日本には体力があっ た。だから、10年くらいは、資産の食潰しで、「なんとな く上手くいってしまった」のである。来るべき、実 態経済のボーダレス化とサイバー経済に対応できるよう、 競争力をつける必要があった。技術力をつける必要があっ たのだ。しかし、これをサボった。勝ち組と言われる企業 の中には、過去の資産を食潰してなんとか切り抜けている 企業も多くあると思う。いつ何時、負け組みになるかわか らないのだ。本当なら、市場から退場しなければなら ない「ゾンビ企業」がまだまだたくさんあるという ことである。 「なんとなく上手くいっていた」ところに、現実が降りか かってきた。これが今日の格差社会であると理解してい る。 小泉改革に責任を求めるならば、これらを国民に警告しな かったこと。実体経済のボーダレス化において、あまり にも労働力、技術力という、「日本の宝」、「家宝」を海 外に開放してしまったことである。 ※日米構造協議と 年次改革要望書 ※耐震強度偽装問 題の背景に日米構造協議もあり・・・年次改革要望書 ボーダレス化に拍車をかけたものはインターネットである と記したが、ボーダレス化の原因は「冷戦の終結」である ことは言うまでもない。世界経済の構図が変わったのだ。 アメリカが何でも面倒を見てくれた時代から、アメリ カが日本を無視して中国を重要視することになった。市場 も中国重視、労働力も中国重視。日本はそれを黙って見て いるしかなくなってしまったのだ。。 ※安全保障も同じ。だから米軍再編、アメリカにとって第 一線は沖縄ではなく、グアムになった。つまり、日本は 「傘の外」となったと理解するべきである。 ※「格差社会をどう解決するか」は、後日。 |