2007-09-07
議員、行政の利用の仕方・・・正しい陳情のあり方

【陳情】・・目上の人に、実情や心情を述べること。特
に、中央や地方の公的機関、または政治家などに、実情を
訴えて、善処してくれるよう要請すること。また、その行
為。(大辞泉)

私の事務所にも、いろいろな相談事、陳情の為に訪問され
る方がいらっしゃる。基本的に全てお話を聞き、繋げるも
のは繋ぎ、無理なものは無理とハッキリと申し上げてい
る。

法律の枠組み内で「ナビゲート」させて頂けるものと、所
謂「無理難題」、法律の枠を超えて「何とかしてくれ」と
いうもの。「何とかして欲しい」という陳情にも2種類ある
ということである。

前者において国民は、議員、行政を徹底的に使えば良いと
おもう。私も積極的にネットワークを使って相談に乗らせ
て頂いている。というのは、特に行政に係わることは、何
処に相談に言ったらよいのかが実にわかりづらい。私でも
わからないことが多く、時には行政の側もわからなかった
りする。俗に言う「たらい回し」である。ここにナビゲー
ト役がいればよろしい。議員事務所から相談に伺えば先方
に何を言うこともなく丁寧に教えてくれるものである。言
葉は悪いが「知ったモノ勝ち」のようなところがある。
「何だ、こんなよう方法が認められているのか」。しか
し、それが広く一般に知らされていない。知らせなければ
ならないが、ありとあらゆる行政の案件を、全部知らせ切
ることには限界がある。これが実に悩ましい。

行政に係わる案件の対応をしていると、時々行政の側の不
勉強を感ずることがある。最たる事例は、年金安心ダイヤ
ル。全くの素人さんに対して、付け焼刃の勉強で国民年金
と厚生年金の区別すら付いていない。そんな担当者が電話
口に立たれても、こちらとしては如何ともし難いし、その
人も気の毒である。対応をしていますよというポーズのた
めの窓口なら全く意味がない。クレームが増えるだけで、
無い方が良い。

後者の場合、これは「出来ない」と申し上げるべきであ
る。よく言われる「交通違反を何とかしてくれ」。私の事
務所でも接する機会がありお断りしたところ、「アホか
っ、役立たず!」とのたまわれ、呆然としてしまったこと
がある。

法律の枠を超えて、時には違反して何とかしてしまう。こ
れが陳情と勘違いしている政治家が多いよなぁ。これこそ
が世の中の不公平の源である。これがまかり通ると、特定
の政治家や、行政と繋がりのある人が、ルール違反をして
得をする。何のお咎めもない。

今までの自民党政治の中では、おそらく当初は、前者の
「ナビゲート」から、何時しか「無理なことを、何とかし
てしまう」へと、やっていることの認識が麻痺してしまっ
たのだろうと思う。議員に頼む、議員は何とかしようとす
る、行政に何とかしてもらう、議員が行政への監視が効か
なくなる。主導権は行政が握るという構図が生まれた。

ところが、平成の時代、予算も限られ、監視も厳しくな
り、今まで何とかできていたことが、出来なくなってき
た。よって、政治家は無能、政治離れ、という構図も一部
にはあるのではないだろうか。

ただ、一部にあるであろうこの構図は正さなければならな
い。政治家の役割とは何か、国会議員ならば、法律を作る
ことであり、口利きをすることではない。行政の役割、そ
して、国民の議員や行政の利用の仕方も変化していかなけ
ればならない。

勿論、法律が時代に則しておらず、陳情の内容が妥当であ
るならば、法律を変えていく。これもまた、あるべき姿で
ある。