2008-03-02
心の幸せ、心の豊かさ

心の幸せ、心の豊かさとは、生活が不便であったほうが感
じるものなのかもしれない。足りてしまえば、あとは不足
の思いをするだけ。我が国を救う日本人の心とは、この辺
りに存在するのではないだろうか。

私も甲斐性なしの端くれとして、家族に対して、決して豊
かではない生活を強いていることを心から詫びている。家
族4人で寝ているが、部屋が狭いので布団が3人分しか敷け
ない。夜遅く帰ってきて自分の寝る場所がないことに愕然
とするものの、子供を抱っこして自分の縄張りを作り、子
供の寝顔を見ながら床に就く。冬場は固まって暖を取って
いるが、夏場は無意識に蹴り合いをしているようだが、こ
れも家族のスキンシップ。子供部屋もないので、家族は食
事をするときも、テレビを見るときも、談笑するときも、
勉強するときもいつも一緒である。これが、物質的に豊か
だったならば味わえないのだろうと思いながら、自分の甲
斐性なしを慰めている。

懇意にさせて頂いている社長さんの話。聞きながら涙が止
まらなかった。社長も泣いていた。23歳の時、丁度オイル
ショックの時、周りから無謀といわれながら脱サラして会
社を作った。若さと丈夫な体だけがとりえ。軌道に乗った
頃、自宅も作りローンも組んだ。しかし、売り上げの6割近
くを占める会社が、計画的倒産をして、その煽りを食らっ
た。激減した売り上げの中から、激減した生活費を奥様に
手渡した時、奥様の「今月も本当にご苦労様でした」との
一言に心から助けられたそうだ。ここでへこたれることは
出来ないと一念発起し、今は会社は順調。物質的な豊かさ
の中では、絶対に気づき得ない゛夫婦の絆゛である。

ふと、ある歌のフレーズを思い出した。
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幸せ 不幸せ それは別にしても
真実は穏やかに過ぎていく
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さだまさしの゛療養所・サナトリウム゛という歌だ。

病室を出て行くときに、いつも夜中に自分の毛布を掛けな
おしてくれた御婆さんのことがどうも気になる。2ヶ月の間
に彼女を訪れる人が誰もなかったからだ。けれどそれを、
哀れみや同情で語ればそれは嘘になる。もしも、自分に出
来ることがあるとすれば、たった一人だが彼女への見舞い
客に来週からなれることだ。そう思いながら退院をすると
いう歌詞だったと思う。その後、彼が見舞いに行ったとき
御婆さんはどんな顔をしたのだろう。二人はどんな会話を
したのだろう?

やはり日本人は物資的に豊かになり過ぎたのかもしれな
い。不足の思いが日本人の心を確実に蝕んでいる。