![]() |
| A真の地方の自立を促し、地方分権化を推進する |
|
   |
|
  1.地方交付税が自立へのモチベーションを低下させている   2.地方分権が進まない「地方の本音」   3.住民基本台帳ネットワークを阻止せよ 4.地方自治体が何故住基ネットに反対できないのか?   5.住基ネット反対運動こそ、地方自治体自立への踏絵   6.道州制の実現         |
4.地方自治体が何故住基ネットに反対できないのか? | |||
|
では、こんなに危険な住基ネットを地方自治体は何故反対できないのでしょうか。理由は3つあると思います。 第1に「私も本当はよいと思っていないでも国が決めたことだから仕方がない」という国家社会主義、全体主義、横並び意識の浸透です。アカデミー賞を総ナメにしたタイタニックという映画のワンシーンに、男達が海へ飛び込むシーンがあります。みんな怖くて飛び込めないのですが、「君はジェントルマンだろっ、だから飛び込め」と説得されたのは、イギリス人、「アメリカよっ、永遠なれっ」と飛び込んだアメリカ人。「あいつも飛び込んだから君も飛び込めっ」と説得された日本人。実に情けない限りです。 会社組織でも大企業になればなるほど上司の命令は絶対ですし、疑問視する発想そのものが疲弊していきます。そして、トップが変われば今まで大切だったものがある突然大切でなくなり、物事は疑問を抱きつつ、過去の結果実績を振り返ることなく、粛々と物事が先送られ、進んでいきます。一連の食品メーカーの不祥事然り、また、日本国民は国のやっていることは正しく、安心で、道徳心に満ちていると今後とも信じられるでしょうか。ところが政府の様々な記者会見に顕在化するように、「国は善」で「民は悪」という本音が見え隠れします。 私がフォーラムでこの耳で直接聞いた、住基ネットを運営する、与党議員団の忘れもしない言葉を紹介しましょう。「住基ネットにはまだまだ問題はたくさんあります。しかし、ここでやめるわけにはいかないのです、決まったことですからどうしようもないのです」 法に従うのは法治国家として当然のことですが、住基ネットの付則の第一条第2項(ここでは割愛します)をみれば住基ネットが明らかに法として成り立たないと断言できます。「違憲」か「違法」かという部分では「違憲」です。それは、前述した「無形私有財産で、その個人のみに保有されるもの、それは個人情報」その侵害にあたるものと考えるからです。 そういった思考回路を地方自治には是非持っていただきたいと切望いたします。 第2に、「先進自治体と言われたい症候群」です。 繰り返しませんが、IT技術とはツール・道具であって、IT技術で何かができるなどと思ってはいけません。IT技術の主たる利用者は人間であり、インターネットなどは、「時間と空間と距離を短縮し、物理的経済活動を最小限に節約するもの」です。このIT技術を独り立ちさせて国家統制をしたら大変なことになります。IT技術を利用した統制国家が出来上がってしまいます。これは大変恐ろしいことです。 そういった、IT技術の正しい利用法がわからない方々がIT技術を語り間違った理解をしている、尚且つ悪行という自覚症状がないから困ったものです。地方自治としてIT技術導入に遅れたくないという意識が、住基ネット反対にまわれない理由の一つだと思います。 そして、第3に、「中央の計画にタテをつくと、地方交付税がもらえなくなる」という意識です。確かにタテをつけばその可能性はあるでしょう。しかし、政治・行政とは国民の財産と安全を確保することが最大の責務です。個人情報とは財産です。その重要性に順位をつけるならば、刺し違えても守るべきものはどちらかは、少し考えればわかるはずなのですが、「地方交付税ありき」のモルヒネをなかなかやめられないのが現状なのだと思います。       |